『スコット・ピルグリムvs邪悪な元カレ軍団』 ネタバレ
ようやく『スコット・ピルグリムvs邪悪な元カレ軍団』観ました。
なんだよこのタイトル。
原題の、『スコット・ピルグリム対世界』の方が断然カッコいいのに。
どうして戦うべき相手が「世界」から「邪悪な元カレ軍団」にスケールダウンしてしまうんだ。
邦題つけるならハッタリ、外連味こそを大切にして欲しいですね。
『リアニメイター』に『死霊のしたたり』、『デイオブザウーマン』に『発情アニマル』って名付けるとか。
監督は『ショーンオブザデッド』『ホットファズ』等の名作でお馴染みの信頼のおける男、エドガー・ライトです。
いや実に最高でした。
どんな話かというと、トロントの片隅でベースを弾くバンドマンのスコットが夢の中で出会って一目惚れした女の子と付き合おうとするとその女の子の元彼が空を飛んで現れてスコットに勝負を挑んできて負けると付き合えないから絶対に勝たないといけないので頑張る、という漫画みたいな話です。
それも当たり前。原作はコミックなのです。
とにかく冗談みたいな元カレ軍団がスコットの元に次々とやってきて無茶苦茶な勝負を挑んでくるのですが、スコットは絶対に負けるわけにはいかないのです。
好きな女の子を手に入れるために。
そのシンプルで純粋な思いが非常に胸を打つんですよ。
そして一度離れてしまった仲間が戻ってきて共闘してくれる展開とかね、もう、超好き。
全編に亘るゲーム表現演出で一つ大切なことを思い出しました。
それは、ゲームに夢中だった頃の純粋な思いはゲームオーバーを迎えたくないという必死さから来るものだった、という事。
子供の頃、いつまでもダラダラとゲームが出来ないあの頃の、親からの「もうゲームは終わりの時間の時間よ」に対して言った、「次ぎ、ゲームオーバーになるまでやらせて」という言葉。
思えば本当にゲームと真剣に向き合う時間は、その言葉を放った瞬間からだったのでした。
ああ。
押切蓮介先生の『ピコピコ少年』を読まずにはおられないぜ…!
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